IL MARE JOURNAL

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タグ:ローデンコート

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昨日の曇天がうその様に晴れやかな秋晴れに恵まれた今日の長野地方。
今日は各地から県外ナンバーの車が目立ち、この天候に誘われて多くの往来が街中に溢れています。

陽射しのあたる場所は暖かく、一歩日陰に足を踏み入れると急に冷たさを感じるのは、改めて冬が近づいている事を知らされるところでもありますね。

どれほど晴れていても、天気が良くても、やはりコートは欠かせないようです。

今日はそのコートについて、最もオーセンティックで、欧州でポピュラーな一着をご紹介したいと思います。

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日本では、広く媒体で謳われる事無く、密やかにその存在を知らしめているオーストリアの老舗『SCHNEIDERS』(シュナイダー)。

当店での取り扱いも数シーズンが過ぎ、多くの人々の中に

「品質と物作りのバランス」

を想像させる無二のブランドとして認知されて来ました。

その理由の多くは、丁寧で緻密な作りや縫製、使用する素材の妥協のない選択、何より機能的で在りながら長い歴史に裏付けられた世界的地位の高さとラグジュアリーな魅力を与え続けていること。

日本では余り耳にしたことのない人たちも多いのですが、欧州では歴史的な名作”ローデンコート”のブランドとして広く知られており、特にイタリアやフランスでは名店には必ずと言ってよいほど店頭に並ぶ歴史的ブランドです。

BCBG的存在の一つに数えられている深緑のローデンコートは100年以上もの長い間、その姿を変える事無く作り続けられ、今に至っています。

今回当店では、その歴史的名作であるローデンコートをウィメンズとしてアップデイトされた希少な一着をオーダーしています。

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ファーストインプレッションだけでは伝わる事の無い、シンプルで無駄のない作りと特徴的なアームホール(フローティングショルダー)は、見るよりも袖を通す事ですべての疑問が払拭されます。

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もともとローデンコートは狩猟用にも使われる事から、常に動きやすく、体制を整えやすい事にも端を発しています。

暖かなローデンクロスと長い着丈、肩甲骨付近から裾までの長く広がりを作り出すインバーテッドプリーツ等、どのディテールにも意味があり、またそれらを美しく見せているのがローデンコートです。

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最も特徴的であるフローティングショルダーは、袖付けに僅かな浮きを作る事によって、腕の可動域が増え、それによってコートでありながら腕を動かしやすい特徴を持っています。

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実際に利用可能なチンストラップは、飾りではなく実際の防寒の為に威力を発揮するだけでなく、襟元の美しい仕上げにも拘りと緻密な計算がなされています。

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衿に設けられた台や首から肩へと流れるような美しい上りのラインは、今回オーダーしたコートにとって最も美しさを感じさせる箇所でもあります。

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もともとローデンコートのフローティングショルダーは肩幅より少し外側へ出ているものが一般的ですが、今回のアップデイトによって自然な肩回りと過剰にならない適度な浮きに抑えられ、また本来隙間があるべきこの部分はディテールとして(名残として)のみ生かされています。

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そしてこのコートの最もエレガントとされるインバーテッドプリーツは、縦に長く、自然な広がりを作るべくプリーツの幅を変え、その美しいドレープを生み出します。

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コートの種類を挙げると、日本人の多くの人々が、トレンチコートやチェスターコート、ステンカラーコートなどの、ある種”日本の企業が多く広めて来た”形だけを想像する人が多いと思いますが、実は欧州で「ローデンコート」は、これらと並ぶ最もポピュラーな形の一つ。

生活習慣も違い、それらに求める美的感覚や嗜好も異なる為、一概には言えませんが、世界にはまだまだ日本人が触れていないコートの種類が沢山存在しています。

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SCHNEIDERSは、ヨーロッパの社交界でトラディショナル(伝統的)で、ノーブル(高貴)なコートとして知られ、コットンのコートでさえも唯一失礼にあたらないと認められている、社交界や貴族的地位の人々の”必需品”とまで言わしめています。

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このローデンコート、本来ならば重みのある伝統的な生地(ローデンクロス)で作られるのですが、今回当店がオーダーしたコートには、イタリアの高級ファブリックメーカー『コロンボ』社製のヴァージンウールを使用しています。

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イタリアのコロンボ社と言えば、ロロ・ピアーナ社やアニオナ社と並び、高級ファブリックの一つとして数えられる”高級獣毛繊維”を得意とするブランド。

そのコロンボ社製の柔らかく軽く、そして暖かなヴァージンウール(初刈りの羊毛)を使って作られた生地を存分に使い、このコートの美しくエレガントな容姿を支えています。

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カシミア、モヘア、キャメル、アルパカ、グアナゴ、エクストラファインメリノウールなど、常にニットや服地として高級な獣毛を、原毛の状態からチェックし製品(生地・糸)に仕上げるまでの全てを管理する世界的ファブリックメーカーです。

これによって、これほどの着丈にも関わらず重みを感じさせず、更にフローティングショルダーやインバーテッドプリーツとの組み合わせによって、動き易さをより高めているのですから、SCHNEIDERSの物作りへの機能性とエレガンスは常に同じ方向を向いている事が窺えます。

この両立は簡単なようで、中々形には成り得ないことです。
100年を超える歴史と物作りへの真摯な姿勢、伝統を壊さずに正常進化を遂げる事はそう簡単な事ではありません。

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この美しい弱Aラインの形を持ちながら、広がり過ぎず、繊細な直線基調で作られる美しいシルエットのコートは、今回のローデンコートによって初めて感じられる新しい美しさです。

歴史に裏付けられた最もオーセンティックな一着

を是非今回のSCHNEIDERSのローデンコートで感じてください。





【営業日のお知らせ】
いつも当店をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
当店は基本的に不定休となっております。
その為、店休日が不規則となります為、店頭或いはONLINE STOREトップページにて、ご確認の上ご利用下さい。

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※木曜日・日曜祝祭日は19時閉店
(営業上の理由により店休日が変則的になる場合が御座います)


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季節は冬と春の狭間を行ったり来たりの、まさに服装に頭を悩ます季節になりました。
この季節は我々にとって各ブランドの展示会シーズンの真っ只中。

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常に半年以上、早い物では一年先の季節物を眺めつつ、検討を重ねる大切な時期でも在ります。

私達の様な小さなお店にとって、顧客様方の心を満たすべく、所狭しと様々な商品をご覧頂く為、12月から3月の間はスタッフ共々東奔西走のフルマラソンです。

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既にお気づきの方も多いと思うのですが、我々と同世代が増えて来た当店にとって、昨年頃から次第に皆様へのご提案が変わりつつ在ります。

元々季節ごとにラインナップするブランド色が変わる当店は、春夏には「よりカジュアルに」、秋冬には「よりクラシカルに」と、季節を分断してのお勧めを繰り返して来ました。

特に秋冬は、「お気に入りを組み合わせる」事で、少し「やり過ぎ」感が出てしまう事もしばしばですが、これらは歳を重ねると共に影を潜め、「盛り過ぎ」のオシャレを楽しむのでは無く、『引き算』によって、我々のご提案は、いつしか『納得の物』を「適量」に「上品」に、が一つの共通のキーワードになりました。

それらを加味すると、常に新たなシーズンには、「新たなシーン、新たなキーワード、新鮮なアイテム」が加わる事になります。

2018年~2019年秋冬シーズンも、再び皆様の目に新しい物を幾つかご用意させて頂く予定ですが、その中でも皆様にとって新たな切り口になるであろうブランドの一つがオーストリア、ザルツブルクの老舗「Schneiders」(シュナイダー)。

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誤解を恐れずに言えば、多くの場合、ファッションの発信地としてイタリアやフランス、イギリス、そしてアメリカと言った主要先進国に、ブランドの価値を求める方が多いと思います。

然し、私達にとって『良いモノに国境はない』と言う発想が優先される為、世界の国々に根付く老舗や本格的な技術と伝統をフォーカスする事は、言わば自然の成り行き。

意外と皆様の中にも、当店のラインナップはイタリアが多くを占めている、と、そんな風に捉えていらっしゃる方が多いのでは無いでしょうか。

余談はさておき、当店が今回Schneidersをピックアップするまでの間、約1年半ほど前から検討を重ねていた事を後付けさせて頂きますが、実はSchneidersは、『ローデンコート』と言う種類のコートで世界中に名を馳せた老舗ブランドなのです。

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このローデンコート、若い方々には聞きなれない名前だと思うのですが、世界に広がるコートの名品(名型)の一つと思って頂くと良いと思います。

「コートの種類」

と聞かれ、恐らく多くの方が、トレンチコート、バルカラーコート、チェスターフィールドコート、ダッフルコート、ポロコート、と多くの方々が耳にしたことの在る名前を口にする事でしょう。

それらの一つにローデンコートが在ります。

元々、オーストリアで生まれたこのコートは、「ローデンクロス」と呼ばれる、「軽くて暖かい」生地を使って作られ、このコートの形の特徴として、幾つかのディテールが在ります。

・軽く暖かいウール(ローデンクロス)を使用している事
・狩猟用のコートに出自を持ち、肩回りが動かし易い「フローティングショルダー」を取り入れている事
・背中に縦に大きなプリーツを持ち緩やかなAラインを描いている事


等が挙げられます。

前出のモノクロ写真にも在る様に、ベルトをしてバイクに乗る、なんて言う姿も実に様になるコートなのです。

更に面白い話題として、非常に歴史の古いコートですが、日本では余り馴染が無い分、今なぜ知られるようになったのかを紐解くと、イタリアで人気を呼んだディテールだった事もあり、イタリアへの羨望の多い我々日本人の耳に、目に止まる様になったと言う訳です。

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実際スナップなどでも、イタリアを始め各国で、ローデンコートや、ローデンマントなどを目にする事が出来ます。

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このエレガントで上品なコートは、我々世代が持つべきコートの一つとして、今回当店も白羽の矢を立てました。

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若い世代の人たちには難解かも知れませんが、先日のBlog同様、四の五の言うよりも、試す事が一番なのが、洋服の選び方。

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どれだけ机上の空論を重ねても『実感』には敵わないのです。

今回はウィメンズのサンプルを拝見し、ローデンコートを含む、幾つかのモデルをオーダーしています。

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その中で当店が目を見張った一着がこのビーバーのファーをあしらったアルパカのコート。

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アルパカ特有のビーバー(毛質の状態としての意のビーバー)が、上品で高級感を生み、更に衿にはビーバーのファー(獣毛としてのビーバー)があしらわれ、独特な色と共に半永久的な存在価値を見出させてくれる一着。

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ファブリックを確かめると、そこには『AGNONA』のネームがついていました。
(※その他のモデルにも大手ファブリックメーカーを使用したものが沢山あります)

『何がクローゼットに残り、何が後世に残るのか』

そんなフィルターを通して選ぶ物が増えて来る私達世代にとって、大切な一着と言えるものになりそうです。

その他にも、某メゾンのファクトリーブランドや新たな切り口を持つ展開が、来季も目白押しの当店。

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自らを装う楽しみは、「試す」、「造詣を増やす」、「心を満たす」、この三つが揃う事によって、私達のオシャレへの歓びは変わらぬオーセンティックへの拘りとなって行く事でしょう。

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新しい季節を前に、春の楽しみ方、夏の楽しみ方、オシャレの仕方を変える方、常に季節の変わり目には、様々な悩みが増えるもの。

次なる季節を楽しみにしつつ、今を愉しく過ごせる「何か」を是非探しにいらして下さいね。

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FINAL CLEARANCE SALE!
決算前の最終セール実施中

これから着られる様々な冬の商品がお得に入手可能です。
店頭、オンラインストア平行して実施致しておりますので、是非この機会をご利用下さい。

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【営業日のお知らせ】
いつも当店をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
当店は基本的に不定休となっております。
その為、店休日が不規則となります為、ホームページ、或いはOnline Storeトップページにて、ご確認の上ご利用下さい。

【2月・3月の店休日】
2月15日(木)、22日(木)、3月1日(木)
(※2月から3月中旬までの期間は店休日が変則的になる恐れが御座います。 予めご容赦下さいますようお願い申し上げます。)

※一部変更がある恐れが御座います。

※毎木曜・日曜祝日は19時閉店

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