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朝から雨が続く(二度目の)連休初日。
青空が覗けず鬱蒼とした気分になってしまいますが、これも秋を迎える為に大切なお天気。
私達が日頃口にしている農作物の為、飲料水の為にも必要な恵でもありますね。
こんな日はほんの少しだけ冬の装いを考えたりして、ポジティブに過ごしたいものです。

さて、今日は天候の鬱憤を少しだけハッピーにしてくれる冬の装いについて。
女性にとってアウターと一括りにすると、そこにはダウンジャケットもあれば、レザーブルゾンもあったり、ロングコート等々、その種類は多岐に渡ります。

そこで今日取り上げるのはズバリ『コートと言えばマックスマーラ』のアウターです。

今回お勧めするのはS'Max Maraの”Cucito a mano”(手縫い)コート2種類と、Weekend Max Maraのコート一種類。

先ずお勧めするのがWeekend Max Maraのコチラ。

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展示会に伺った際、真っ先にオーダーを決めたのが、このダッフルコート。

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このコートモデル”NIRVANA”は「Doppio Apribile”(ドッピオ・アプリービレ)製法※1」で作られており(ダブルフェイス)、色のコントラストが美しいダッフルコートのモデル。

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ダッフルと聞くと、英国的な重みと厚みを持つヘリンボーンを特徴にしたウールの物が連想されますが、ディテールこそダッフルを模ってはいるものの、Max Maraのそれは軽さと暖かさ、そして女性らしい色のコントラストなど、穏やかさと上品さが与えられています。

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表面は非常に濃いミッドナイトブルーで、前回のblogでも触れた様にこのブランドのコーポレートカラーでもあり、その美しさは際立っています。

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裏面には、やはりMax Maraと聞いて連想する人の多い、淡いライトキャメル系のカラー。

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それらが一つになる事によって、女性らしい柔らかさ、優しさが演出されています。

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トッグルは昔ながらのロープと木製を使用し、全体の重たい印象から”軽さ”を作りだす、良い意味での引き算が成されています。

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この美しい色合い、オーソドックスな形、そしてコートとして文句無しのレングスと、全てを備えた子のダッフルコート。
Max Maraで無くとも「気になる存在」にしてくれる一着です。

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このドッピオ・アプリービレを利用して、裏表のコントラストを愉しむ事が出来るのも、このダッフルの魅力。

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チョッピリ丈の長い袖を、わざと折り曲げて見たり、時にはセンターベントから覗く色が見えたりと、着て動き回ることが楽しくさえ感じられるほど、このコートには魅力が沢山。

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またコートとしての実力は(Max Maraだけに)言わずもがなですが、要は作りそのものに費やされている時間や職人の技術が、どれ程コートに取り込まれているか?が我々世代にとっては重要な部分。

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コートは決して安い買い物ではありませんが、毎シーズン欲しいと思う気持ちにさせてくれるMax Maraには、やはり一日の長を感じざるを得ません。

商品コード【SP24WCO1-MM-DCDF】
商品サイズ:40
各部詳細:肩幅約51㎝ / 着丈約112㎝ / 身幅約57㎝ / 袖丈約54㎝
素材:ヴァージンウール100%
製法:Doppio Apribile、Cutito A Mano(手縫い)
価格:128,000円(+税)
スタッフからの補足:Max Maraのコートに新しい型を探している方や、英国的な重みのあるダッフルを苦手としている方にこそお勧めの一着です。


ここで、今日皆さんにご紹介するコート全てに共通する、前出のDoppio Apribile(ドッピオ・アプリービレ)と言う製法について、チョッピリ復習すると、、、


※1・・・Doppio Apribile(ドッピオ・アプリービレ)製法について
外側から見えない糸の繋ぎによって2枚の生地を縫い合わせる特別な手法。
ミクロ単位の精度を持つ特殊なカミソリで布端を切り開き、内側に織り込んで”Cucito a mano”(クチート・アマーノ=手縫い)で閉じる手法で、現在ではこの作業を行える職人が非常に少なく、非常に貴重な生地となっています。
高い技術を持つサルトリアの職人が10㎝ごとに平均35~40にも及ぶハンドステッチで仕上げられており、オートクチュールに近い製品になります。



多くの方が口にしている”ダブルフェイス”と言うのは、実は「ダブルフェイスに似せた作り」と「本来のダブルフェイス」の二つが、混在している物が多くあります。

本来のダブルフェイスと呼ばれる生地には、前述(※1)のように、非常に手間暇をかけて作られる生地を指します。

余り知られていませんが、現在、日本国内でこの作業工程を行えるのは九州地区にある某県の一社のみと言われています。

当然、この卓越した技術には国外からも依頼が集まっているそうですが、多くの場合「二枚の生地を二つ合わせる」だけのものや、「接着剤を使用して二枚の生地を一つにする」などのものが大半を占め、それらをダブルフェイスと呼んでいるケースが、実は非常に多いのです。

恐らく我々と同じ業界人の中にも、こうした事実を知る方は少ないのでは無いでしょうか。

その卓越した技術を駆使して作られた生地、それを手縫いによって誂えている物が、今日ご紹介するMax Maraのコートたちになります。

もちろん、Max Maraのコート全てが、この製法で作られている訳では在りませんので、予めご注意を。


さて、復習を得たところで、二つ目にお勧めするのは、こちらのS' Max Maraの名品ラップコート”LUCI”。

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私の記憶が確かなら、1、2年前、S' Max Maraの(Cutito A Mano仕様)このコートが、雑誌プレシャスで紹介された際、問合せが殺到したと言う逸話が残っています。

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その際と同じ製法、同じ形、同じ生地(Doppio Apribile)、同じ色のコートが、まさにこのコートです。

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Doppio Apribile製法については、前述の通りですので割愛させて頂きますが、皆さんダブルフェイスと聞いて、「裏と表の色が違う物で無ければ…」のような見方をしている方、意外に多いのでは無いでしょうか。

実際、色のコントラストが綺麗だと、それだけで心踊らされますが、元々は接着剤を使う事で重くなったり、二枚の生地がバタバタと浮いてしまったり等のデメリットを解消する為に生まれた”手縫い”の製法である事を忘れてはならないのです。

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逆を言えば、「Doppio Apribileと言う製法で作られた”手縫い”のコートである」と言う事を、自身が理解していれば、それをこれ見よがしにする事も無く、大人としての素敵な振る舞いや嗜みが身に付いてくる事こそ、本当に必要・大切なこと。

それこそが予てより推す”ステルス・ウェルス”です。

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今回のコートでヤハリ特筆すべきは、その秀逸な仕立てはもちろんですが、何と言ってもこの穏やか且つ中庸な色。

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とてもスタイリッシュなシルエットを、ダークトーンで仕上げてしまうと、それはシャープさやクールさが宿る反面、女性らしい穏やかさは影を潜めます。

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そこに女性らしい、それも大人の女性ならではの演出をしてくれるのが、このベージュ味のあるグレートーンです。

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ラペルも柔らかな印象を与えてくれる、ちょっぴり丸みのあるカーブやステッチが、より雰囲気を与えています。

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大人だけが解る作りの中身、大人にこそ似合う穏やかな色、女性らしいラップコートのディテールなど、Max Maraらしさを存分に感じさせてくれるのが、このコートなのです。

商品コード【SP24WCO2-MM-DWCI】
商品サイズ:42(セットインスリーブの為サイズアップがお勧め)
各部詳細:肩幅約43.5㎝ / 着丈約126㎝ / 身幅約54㎝ / 袖丈約60.5㎝
素材:ピュアニューウール100%(初刈りで純度の高いウール)
裏地:シルク100%(贅沢な裏地!)
製法:Doppio Apribile、Cutito A Mano(手縫い)
価格:159,000円(+税)
スタッフからの補足:ファーストMax Maraとして最適な一着でもあり、ファーストコレクションのMax Maraと比べると数分の一で手に入れられる、現実的な価格帯でもあり、満足度の高いコートです。


そして最後にお勧めする一着もS' Max Maraのコート”ARONA”。

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前出のラップコートに酷似しているこのコートですが、実際には袖の付け方が(先ほどのものはセットインスリーブに対し)スプリットラグランにされていたり、袖や前身頃、後身頃に切り替えを持たせた立体的な形状に加えて、レングスがミドルレングスに仕上げられているなど、違いが随所にある一着。

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このコートも前出同様”Cutito A Mano”(クチート・ア・マーノ)、手縫いのライン。
そしてこちらもDoppio Apribile(ドッピオ・アプリービレ)。
真のダブルフェイスで手縫いと言う事になります。

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先ほどのコートのレングスが、とても女性らしく、またスタイリッシュに魅せるのに対し、このレングスは最も現実的に使い易く、動き易いと言えるのかも知れません。

生地の軽さや程よい厚みは、交通機関での移動以外、車での移動時にも邪魔にならず、勿論レングスも相まって、非常に使い易い一着と言えそうです。

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このコートの素材は前出の物と同じ物ですが、特筆すべき点は(ディテールも含めてですが)ヤハリこの独特の色。

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まるでトープとカーキブラウンを混ぜたような、何とも言えない味わいのある色なのです。

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先ほどの色が女性らしい穏やかさを得るとしたら、こちらは大人の女性の嫋やかさや芯の強さを感じさせるような、自立した女性像を連想させる色合い。

このコートもまたボトムスを選ばず使えるレングスですが、ベルトループを使わず、少し結び位置(腰位置)を低くして結ぶと、ジーンズなど細身のパンツをリラックスした雰囲気で着る事が出来ます。

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ラップコート=カッコいい女性像、な印象ですが、実は色や結び目の位置を変えるだけで(或いは緩めに結ぶだけで)、意外なほど着た時の雰囲気が変わります。

ここまで様々な職人技、生地の拘りについて補足して来ましたが、このコートにはそれらに加えて、更にスプリットラグランを採用する(昔からオーソドックスなコートに見られる作りの一つ)拘りも。

女性の場合、男性ほど細部のディテールや細かな拘りを求める方は少ないと思いますが、大人の女性なら、或る程度の拘りや仕様を取り入れた物を身にまとっておきたいですよね。

例え、その拘りを知らなくても、口にしなくても、です。

今日取り上げたMax Maraのコートたちには、共通する作り、素材、そして大人らしい表現が詰め込まれています。

この鬱蒼とした雨空でも、ちょっぴり先を見据えたコートの検討は、女性ならば誰もが心浮かせてくれるはず。

今年コートの新調、新しいコートのバリエーションを加えたいと言う方は是非、今日のコートたちを仲間に入れて見て下さい。

商品コード【SP24WCO3-MM-DWCT】
商品サイズ:44(コンパクトな作りの為サイズをアップしてオーダーしています)
各部詳細:肩幅約--㎝ / 着丈約98.5㎝ / 身幅約57㎝ / 袖丈約36㎝(脇下から袖先まで)
素材:ピュアニューウール100%(初刈りで純度の高いウール)
製法:Doppio Apribile、Cutito A Mano(手縫い)
価格:139,000円(+税)
スタッフからの補足:前出のコート同様、ファーストMax Maraとして最適で、ファーストコレクションのMax Maraと比べると数分の一で手に入れられる、現実的な価格帯でもあり、色、形、作り共に全てに於いて満足度の高いコートです。




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