IMG_1154
梅雨らしい天候が続く今週。
6月もいよいよ後僅かで終わりを迎え、ジメジメと湿度の高い日本の夏がジワジワと近づいて来ます。

夏を迎えるにあたり、愉しみと煩わしさの両方が脳内を占めます。

愉しみなのは天気に恵まれる事。
燦燦と照る太陽の光は景色を魅力的に見せ、私達人間が太陽の光によって生かされて来た事を感じる動物的感覚をも思わせます。

煩わしいのは日本特有の酷暑。
外気は熱と湿気に満たされ、屋内では人工の冷気に包まれ、過激なほどの気温差に体調不良を起こしかねないのも、この季節ならでは。

とは言え、夏は短いもの。
どれくらい夏の天気を感じられるか、どれだけ夏の日を数えられるか、そんな小さな喜びが”海の無い”私達の地域にとっては数少ない喜びの一つかも知れません。

さて、御託はその辺にして、今日はお待ちかねの方も多かったフランスのレザーブランド”Charles et Charlus”(シャルル・エ・シャルリュス)のオーダー分が到着いたしました。

知る人ぞ知るCharles et Charlusは、一切の広告戦略を打たずに人のうわさによって広められたフランス南部のハンドメイドファクトリーですが、当店にとっても特別なブランドである事は言うまでも在りません。

過去の様々な出来事については過去ログをご覧頂くとして、今回当店がオーダーしたのは2種類のモデル。
更に原点回帰としてブランド導入当初扱っていたモデルと、今日ご紹介するバケットバッグ(バケツ型バッグ)の2種類を新色を交えてオーダーしています。

397BB540-E6D0-41C3-8D45-35ED54D47B65
そもそもCharles et Charlusの何が素晴らしいのか。

それは下に記させて頂く通り(オンラインストア説明文抜粋)。

Top_br_Charles_et_Charlus_001
《以下抜粋》----------------------------------------------------------------------------------------

1975年、シャルティエ氏により創業されたフランスのバッグブランド、シャルル エ シャルリュス(Charles et Charlus)。

バッグブランドには馬具作りからスタートしたという例が少なくありませんが、シャルル エ シャルリュスもまた、馬具作りからその歴史を始めました。

ブランド名の『シャルリュス』とはフランス語で馬具屋を意味しています。

スペイン国境ピレネー山脈一帯は深く続く森林地帯から湧き出す水資源が豊かな地域です。
その水を求めて昔から多くのタンナーが集まり、今でも一流タンナーやバッグブランドの本拠地が点在しています。 シャルル エ シャルリュスもこの山脈沿い、フランス南西部の町グロウエに工房を構えています。

「バッグ作りは革選びから」を旨とする同ブランドが、この地に工房を構えた理由です。

シャルル エ シャルリュスでは、同じくフランスのレミーカリア社の革を採用しています。 同社はフランスの某高級メゾンにも革を供給するトップグレードのタナリーです。

採用されている革は肉厚で柔らかな風合いが魅力。(裏面のスエードも滑らかです。) 
シャルル エ シャリュスでは、同社の革をアンラインド(ライニング無し)で使用。 
アンラインドにすることで、革本来の風合いや感触を存分に味わえます。

また、使用する革、パーツ、糸にいたるまで、すべてフランス製を使用するというこだわりを持っており、2016年にはフランス政府よりEPV企業として認定を受けています。
(EPV認定を受けた企業は、フランスの伝統技術を順守し、フランス国内で生産を行わなければなりません。
EPV認定書が授与されることは、その分野の中でも価値ある伝統工芸品が、優れた職人技によって今も作り続けている企業として認められた証なのです。)

《以上オンラインストアより》
----------------------------------------------------------------------

IMG_4039
Charles et Charlusは、某メゾンブランドも使用しているタナリー(タンナー)による”トップグレード”の贅沢な一枚革を使用し、一つ一つ手作りされている為、その革質の柔らかくしなやかな風合いは、丹念に鞣された革の裏側(毛質)にも顕れており、一流デパート等の堅牢性など様々なチェックを全てクリアする非常に高い質の作りが魅力になっています。

冒頭でも記させて頂いた様に、このブランドは一切の広告戦略を行わず、人伝に知られる”知る人ぞ知る”ブランドで、自然の豊かな地域で、じっくりと長い時間をかけて手作業で作られ、これら製品を

「本当に良いと認める人々によって支えられている」

”質の高いバッグを求める顧客”と”ビジネスに流される事の無い作り手”との、良い相互関係のもと成り立っています。

こうした企業姿勢が認められ、フランス政府が国内の企業から毎年選出する「Entreprise du Patrimoine Vivant」と言う栄誉ある標章を、政府から授与されています。

この標章は”伝統技術”、または”高度な技術と稀有な専門知識を持つ”企業である事を保証するもののみに与えられています。

つまりフランス政府から国を代表する技術を持つ事を認められ、それらには”物作り”としての本当の在り方を学ぶ事が出来るというものです。

どのバッグにも優れた技術を見る事が出来るCharles et Charlus(以下Charlus)ですが、中でも最も”馬具作り”を生業としていた事を見せてくれるのが、今回のバケット型です。

IMG_4029
まるで干し草を入れる様な底円筒の形状に、滑らかで柔らかく、丈夫な革質を”一枚革”で縫い上げ、一切の無駄を省いた造形美が、このバッグから伝わって来ます。

IMG_4032
このモデルは当店にとっても久しぶりのオーダーですが、今回オーダーしているカラーは「GRAVIER」、フランス語で砂利を意味する、特徴的で味わい深いグレー系カラーです。

IMG_4031
全てを一本針で縫い上げ、革そのものには擦れ等による摩耗や(内側の裏革の毛等も含め)移染等の耐性が強く、極々一般的なレザーブランドで閉ざされてしまう”理由の無い作り”ではなく、”必要が無い”或いは”見せられる仕上げ(始末)”であるが故、この作りであると言う事が、他でも無いCharlusの最も素晴らしいところ。

IMG_4030
革の選定は勿論、染色や使用するパーツの選択まで、全ての作りに於いてワンオペで行う、古く時代の技術と想像を継承しているブランドでもある訳です。

IMG_4033
日常的な荷物の大半が収納可能な大きさ、調節可能なベルト(※1)、そして安心感のあるファスナー(開口部)

IMG_4034
耐摩耗性や堅牢度からも、ライニングの必要が無く、Charlusのバッグ全てに備えられるキーストラップだけが内側に配されています。

IMG_4036
正直に申し上げて(毎回感じることですが)、このキーストラップは日本が希望して設けているパーツと言う事もあり、どこか心許無い華奢な作りを感じざるを得ません。

然し乍ら、こうした部分が愛嬌として許容できるほど、このブランドの物作りは秀逸そのものなのです。

(※1・・・ベルト部分は片一方のバックルを留めずに、折り返し二重で留めることでショルダーストラップは半分の長さに変更する事が出来ます)

IMG_4018
近年ようやく増え始めている男性にとってのバケット型やワンショルダー(サッチェル型など)等、こうした形状のバッグですが、大きさ、ショルダーの長さ、全てが自然に装いの一部となってしまうのも、Charlusの無駄のない造形美なのでしょう。

423C2BEE-687F-4602-84DC-A07B675B693E
また女性にとっては定番的な形でもあり、大きさ共に日常的なバッグとして申し分のない形ですが、前述の注釈(※1)にも記させて頂いている様に、ショルダー部分のストラップは半分の長さに変えて持つ事が出来る為、完全なワンショルダーとしても使えるフレキシブルさも持っています。

IMG_4038
今日は長々と難しい文章を並べてしまいましたが、Charlusは情報が少ない理由、加えて、どんな素晴らしい魅力を持っているのかが、風と共に知らされるブランドである事から、可能な限り文字で表現しています。

然し乍ら、百聞は一見に如かずで、このバッグの素晴らしさは”手にして”みて、使って初めて感じられる魅力である事、また真の”審美眼”を持つ者だけが心揺さぶられる物であることは確かです。

ご興味のある方は是非一度店頭で、或いはお問合せをお待ちしております。

(Charlusはこの他にも入荷しています)





【営業日のお知らせ】
いつも当店をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
当店は基本的に不定休となっております。
その為、店休日が不規則となります為、店頭或いはONLINE STOREトップページにて、ご確認の上ご利用下さい。

【7月の店休予定日】
7月8日、15日、22日、27日
※木曜日・日曜祝祭日は19時閉店
(営業上の理由により店休日が変則的になる場合が御座います)


【オンラインストアのご利用の方へ】
当日15時以降の御注文につきましては翌日のご対応とさせていただきます。
店休日前日・当日のご注文の場合は、発送業務が翌営業日となります。
お急ぎの場合などは、ご注文前に店頭までご相談下さい。


COPYRIGHT (C) 2012-21 ALLURE CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED