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寒さが一段と増し、冬への序章が始まる今週。
新しい週の始まるとなる今日(月曜日)は、どこか夏の終わりを思わせる穏やかな暖かさに包まれています。
時折降る小雨空も秋の最後を告げる雨となるのかも知れませんね。

さて連日訪れるお客様の中に、コート等羽織物に求める物が厚い物ではなく薄め(?)の物を欲する傾向が強まっています。

恐らくは車の乗り下りがし易い等の他、扱いが楽な物(軽い物)を必要とするがゆえなのかも知れません。

然し、男性にとってコートはその日の装いを完成する大切な存在でもあり、秋冬のコート事情は多くのそれとは異なります。

丈が長ければ良いと言う物でもなく、将又スーパーなブランドであれば良いと言う物でもなく、そこには期待する装いへの補完的役割を求めている方が多いのですが、今日取り上げるのはミリタリーに出自を持つトレンチコート。

今でこそ皆様ご存じのトレンチコートも、元々は第一次世界大戦時に、将校が塹壕内で身に着けていたものが始まりです。

塹壕とは陸上戦で銃撃などから身を守る為に掘られた大きな溝の事ですが、この溝は当然の事ながら雨が降れば水もたまり易くなるわけで、そこに求められたのが防水性のあるコートである事から、トレンチコートが生まれたのは防水性を備えるべくして当然の結果でした。

皆さんが口にしているトレンチ(Trench)とは、この塹壕を指しています。

更に現在の姿である、二列に並んだボタンや、ベルトを用いて留める仕様はその後の進化過程に於いて生まれました。

最近ではトレンチコートの原型となる「タイロッケンコート」を作るメーカーも増えて来ましたが、現在のトレンチコートの様なディテールではなく、ベルトと留め具だけの仕様で、Tie(結ぶ)、Lock(留める)の名前からタイロッケンと呼ばれていました。

それらから進化した現在のトレンチコートの姿は、「さらに使い易く実用的」にベルトループやバックル付きのベルト、肩にはエポーレット、背面への水などの侵入を防ぎ下へ向かって落とすアンブレラヨーク、ガンパッチ、スロートラッチ(チンストラップ)、動き易いインバーテッドプリーツ等、現在のトレンチコートに至るまでには様々な仕様が進化して行きました。

話は戻り、元々綾に織られたコットン生地を使って作られていたこれらのコートですが、ミリタリーを得意とするASPESIにはこうしたディテールを独自の解釈によってスポイルし、あくまでも雰囲気を醸し出す為に作られた一着があります。

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それがこのトレンチコートです。

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現在の定番的な仕様はそのままに、限りなく無駄を省き、その分肩から袖までの筒幅や素材となっている厚みのあるコットン素材に味わいのある加工を行う事によって、非常に味わい深いトレンチコートが出来上がりました。

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これまで様々なミリタリーアイテムを、様々な素材で作り続けて来たASPESIですが、今シーズン当店がオーダーした全てのアウターはコットン素材だけのものをオーダーしています。

それによって作り出される独特な表情は、まるでヴィンテージの衣料の様に味わい深く、ミリタリーを出自とするコートゆえの見栄えを感じさせてくれる物になりました。

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この素材は洗いと適度な加工によって、色ムラや色落ちが見られる仕様で、身に着けたその日から男らしいトレンチコートの姿が感じられる物になっています。

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また裏地には、Thermore®(サーモア)のライニングを、ウールをシェルに使用した物で取り付ける等、ASPESIが予てから得意としている防寒も備えています。

実はトレンチコートの歴史上、大戦時のトレンチコートにも、こうしたボタンで脱着出来るライニングが用意されていたのだそうです。
当時は羊毛や革を用いられていたようですが、その仕様も赴く戦地によってなのか、それぞれのオプションなのだそうです。

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Thermore®(サーモア)はEcodown®(エコダウン)としても名前を商標登録している程、その暖かさは多くの防寒中綿同様、非常に優れた保温力を発揮します。

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また今回のASPESIのトレンチコートでは、限りなく無駄を省きながらもディテール上、欲しい仕様はしっかりと残されています。

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チンストラップは衿の本体に留められ、実際に生きた使い方が叶えられる衿元の作り(ゆとり)もあり、ASPESIにはミリタリーアイテムに一日の長を感じます。

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その他にもトレンチコートに求められるディテールは必要最低限備わっています。

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今回、このコートで感じる最たる魅力は、素材に使用したコットン素材の表情と、その素材の恩恵でもある適度なハリによって作られる「立体感」が光っています。

コートなど羽織物に柔らかく、軽い物を求めたいと思う気持ちの反面、男性の中には、「ミリタリーアイテムはミリタリーらしさが欲しい」と思う、男らしいディテールや素材の選択も期待されます。

今回のASPESIのトレンチコートには、まさに後者の様な「男が身に着けるトレンチコート」として限りなく男臭く、男らしい一着で在る事を約束してくれそうです。

軽くしなやかなコートも勿論素敵ですが、男らしい素材や表情を持ったこのASPESIのコートも他では得られる事の無い魅力が満載です。

是非秋冬のお伴に検討してみてはいかがでしょうか。




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