気温差が広がり、今週は夜は少し「寒い」と口走る程、気温が低下しています。
いよいよ本格的な秋の到来を感じずにいられない訳ですが、装いは常に先へと向かい備えが常となる訳ですが、今週多くの入荷の中でも取り分け光る存在なのがストールやマフラーなどのネックウェアたち。
取り入れるだけで簡単に装いの向きを変えられる鮮やかな色のネックウェアは、女性にとっての必携。
現在レッキスファーを使った様々な色合いのネックウェアが揃い、サッと首に巻くだけで、ニットやジャケット、コートの装いが180度変わって見えます。
レッキスと言っても善し悪しですが、今回入荷しているこちらで使用されているのは、柔らかさは勿論、光沢を生み出す豊かな毛質が魅力で、乾燥し切っている乾いた毛質ではなく、まだ油分がシッカリ残っている事を窺わせます。
ブラックに至っては、もはやミンクの様に(大袈裟ですが)光沢が見えるほど、その毛質は豊かその物。
異なる色を合わせるのも挿し色として素敵ですが、今年はトップスの色に合わせて同一トーンをさり気なく取り入れて見るのもお勧めですね。
さて、、、もう一つ、お勧めのネックウェアをご紹介する前に、先般から到着を始めているお客様のパーソナルオーダーの一品を一つご紹介させて頂きます。
良いモノと言うのは、表面に顕れる物であり、特にパーソナルオーダーの様に、
生地によって選ばれる
物には、必ずそれらの恩恵を窺う事が出来るものです。
今回のお客様にお仕立て頂いたのが、ピークドラペルのシングルに、Ermenegildo ZegnaのTrofeo Denimを使った逸品。
このZegna社のTrofeo Denimは、ウール糸で作られているのにも関わらず、見た目はデニム素材その物と言う非常に凝ったファブリックです。
この生地が何故良いのかと言うのは、選ばれる方の(したい)装いにもよりますが、先ずデニム生地では在り得ない
柔らかさ
が一つの特徴です。
通常デニム生地の場合には厚みやハリを趣き(或いは特徴)とするだけに、生地の厚みによって全体に仄かな硬さが出ます。
硬さその物にはこだわらなくても良いのですが、肩の作りやその他の丸みを帯びて欲しい箇所に、尖ったシルエットを描く事が少なく在りません。
それらが緩和され、むしろ普通のウール素材の様に滑らかに落ちる生地感や、全体に帯びる「ラギッドさ」が無い、上質で穏やかな印象がこのジャケットの全てのディテールを模ります。
更に、この素材のメリットには、
退色しない
と言う、デニム本来が持つ特徴且つデメリットを回避している事も大きなポイントです。
まるでリジッドカラーの様に蒼く綺麗な藍を出しているこの素材が、そのままの状態を保ってくれる幸せ(?)は、ジーンズ好きな方ならば誰もが感じる想いである事でしょう。
こうして一人一人違う嗜好を求めて作られるパーソナルオーダーには、それぞれに込められた拘りや想いが形として顕れるだけでなく、仕上がりまでの待つ時間、そして仕上がった時、袖を通す瞬間に
「豊かな気持ちになる」
それこそが心地良さに変わる瞬間です。
既にお試しいただいている方にとっては、新たなディテールやファブリックを、またお試しいただいた事の無い方には、生地やサンプルなどに触れて頂くなど、インスピレーションを感じるのも先ず一歩です。
是非来月開催のコート受注会なども含め、お試し頂ければと思います。
さて、、、良い仕立てには、良い仕上げ、良い品質を取り入れたくなるもの。
それが最適解で在ると同時に、余り買い替える機会を持たないネックウェアにとっては、至極の逸品を加える事をお勧めします。
今日もう一つお勧めしたいネックウェアが
イタリアの高級ファブリックメーカーとして名高い『Piacenza Cashmere』。
当店で行うパーソナルオーダーではお馴染みとも言えるPIACENZAは、その名を聞いた事は在っても、その実何を行っているかを知る由が無い方が多いと思います。
元々PIACENZAは、イタリアに初めてカシミアを持ち込んだと言われている最古のファブリックメーカーで、その名残となっているのが、ブランドアイコンにも使用されているアザミのモチーフ。
古くは1600年代に遡り、当時中国遠征をしていたピアチェンツァ一族が、ネパールの現地シェルパたちが足元にカシミアの原毛を巻いている事に着眼し、それらから非常に暖かく心地良い糸を撚り出したのが始まりとされています。
前述のアザミは、カシミアの原毛を毛羽立たせる為に使ったと言われています。
その後、服地生産の拠点として世界各国へ輸出を行い、国内外で
「世界最古にして最高」
のファブリックメーカーへと成長しました。
これらの所縁からカシミア糸の使用に一日の長があり、多くの高級ブランドやテーラーへと服地を届けるのと同時に、1990年代からはニットウェアを展開するなど、その実力とクォリティを更に披露しています。
と、長くお付き合い頂きましたが、これらの理由も含め、当店が長らく愛したPIACENZAは、服地での品質と同様に、ストールやマフラーなどのネックウェアにも同様の価値を見出しています。
そこで今回当店がオーダーしたのは、非常に細かなカシミア繊維を使った極上のストールと、程よい毛足に柔らかく心地良い感触を持つダブルフェイスのマフラーの2種類。
ストールには(普段写真では伝わり辛い)光沢も見える程、その品質の高さは折り紙付き。
服地に使用する様な細いカシミア繊維を丹念に撚り上げ作られたストールは
糸の耀き
だけではなく、カシミアだけで作られたとは思えない程
フワフワ、トロトロ
そして艶やかさを持っています。
もし、皆様がストールに求めるファクターが、色や柄だとしたら、それらとは相反する位置に立つ、ソリッドなストール。
それはつまり
誤魔化しが効かない
事を指します。
柄で解り辛くなる糸その物の作りが、ソリッドな物では、より陰影によって解りやすくなる分、誤魔化しが効かないものになります。
つまり品質をその目で確かめられる、言わば究極のカシミアと言う事になります。
品質を謳い、感触や芸術的価値観を持つPIACENZAは、当店が愛するファブリックであると同時に、こうした品質に触れて頂く事によって、より多くの方々が造詣を増やして頂ける事への恩恵が非常に多い物です。
今回ストールサイズでは、ライトグレー、ミッドナイトブルー、ダークブラウンの3種類をご用意しています。
どの色も、それぞれ独特な趣きと、高貴な香りが漂う素晴らしい出来栄えです。
ご自分用は勿論、ギフトでのご検討もお勧めですね。
そしてもう一つが、このダブルフェイスのマフラー。
一般的に雑に使われるマフラーも、素材が変わったからと大切に巻くのではなく、このPIACENZAも同様に酷使(?)して頂きたい一品。
素材には前出のストールとは異なる毛足の長い糸を用い、更にカシミアとシルクを混紡した事によって生まれる、独特の
艶やかさと柔らかさ
を持った極上の付け心地を持つマフラーです。
ダブルフェイスで作られる事により、両表で考えられるため、その分スタイルに幅が広がり、シャツ、ニット、ジャケット、コート、ブルゾンと、より多くのアイテムに合わせ易く、また色も組み合わせ易くなります。
流れる様な糸の毛先や、色の穏やかな味わいは、この素材ならではの演出。
このマフラーもまた、ストール同様、極上の付け心地を叶える逸品で在る事は間違い在りません。
何れも安価では在りませんが、かつて当店で展開したビキューナを考えれば格安。(当たり前ですが・・・)
とは言え、良い装いを嗜むには、良い服飾雑貨も必要です。
PIACENZAのネックウェアは、間違いなく大人の装いを完璧な形で
補完
してくれます。
これからの季節に向けた極上、そして更に装いに深い味わいを持たせる為にも、是非一度PIACENZAを感じて下さい。
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