ようやく春らしいポカポカとした陽気に包まれた今日の長野地方。
気温は久しぶりに20度を超え、軽装で居られるほど今日の天気は過ごし易い一日でした。
ここからは、少しずつ御洒落の種類も変えて楽しめそうな時期がやって来そうですね。
元々トラッドな要素が強い当店ですが、中にはメンズライクで女性にとって”解りづらい”ディテールの物が在ったりします。
例えばこのBARBAのサファリジャケットの様に、余り見かけないサファリジャケットも女性物として存在する物の多くはある程度ディテールが簡素化された、所謂、匂わせる程度の物が多い様に思いますが、BARBAのそれは各部のディテールが、シッカリと構成されています。
同じく、この写真で組み合わせているINCOTEXのトラウザーズも、パッと見には凝ったディテールは見えませんが、実は男性よろしく細部に凝ったディテールが備わっています。
「サファリジャケットはどうやって合わせたら・・・?」
と考える人も少なくないと思いますし、ただただディテールに惚れて購入される方も居るかも知れません。
女性が着るサファリジャケットとしてはスカートやワンピースに合わせてしまうのが最も簡単で女性的に見えます。
少し色柄の凝った物を合わせるだけで、サファリジャケットのテイストは色濃く映り、またその色柄とのコントラストや相性も良く映ります。
もっと言えば、サファリジャケットがどんな風に合わせられているのかを想像するのが難しい程、現代のサファリジャケットの在り方は昔の物とは少々違った物になって来ています。
90年代であれば、このBARBAのジャケットよりも丈が長く、ウエストにはベルト付きの物も多く在りました。
それらにジョッパーパンツとジョッキーブーツを合わせた、まさに英国的なスタイル、乗馬スタイルがカッコよいとされていたものですが、このジャケットの場合には丈のバランスも当時とは違い、勿論着心地も変わり、現代のスタイルに合わせ易いバランスに仕上げられている事から、ワンピースやスカートが最もラクに組み合わせられる物になるのですが、当店はこの他に、敢えて”ボリュームのあるトラウザーズ”を組み合わせて提案しています。
それが前出の写真でも組み合わせていたINCOTEXのそれです。
このINCOTEXのトラウザーズは、イタリアと日本がそれぞれ異なる生産で行っている今、ある種貴重になってしまったイタリア本国による生産ラインのもの。
コットンとリネンを混紡したカジュアルな表情に、ガーメントダイを加え、何とも味わい深い雰囲気を醸し出している一本です。
シルエットはややハイウエストに位置しながら、前股上を短めに後ろ股上を長めにとる事によって傾斜とヒップ回りのゆとりや腰高になるメリットを生み、またペグトップの様に腰回りにボリュームを持ちながら、裾へと向かい緩やかにテーパードするセミワイドとでも言うべきシルエットが実に綺麗なライン。
また昨今のメンズのトラウザーズの様に両サイドにアジャスターを設ける事により、ベルトレスでもスッキリと、それでいて立体感のあるシルエットを愉しむ事出来る様になっています。
元々ボトムス作りに一日の長があるINCOTEXらしい、単なるアクセサリーとしてのアジャスターではなく、シッカリとそれらが機能しながら、デザイン上のキャッチーな部分になっていることもINCOTEXならではと言えます。
女性が身に着けると言う事を前提に捉えられた、女性だけに見られるバランス、そして随所にみられる立体感を生むダーツ等、INCOTEXの技術力の高さを窺える多くの魅力が詰まっている一本なのです。
勿論、女性が男性のように蘊蓄合戦をする生き物では無いので、こうしたディテールに拘りを披露する機会は無いのですが、こうした基礎が在って尚、女性にとって身に着ける”見えない”拘りが光るものになります。
女性がこれ見よがしに拘りを語っていたら、ちょっと興ざめしますからね(笑)
解っても解らなくても、それらが非常に拘りを以て作られている事実が在りさえすれば、それで良いのです。
同じ理由で拘りを形にしているBARBAのサファリジャケット、そしてINCOTEXのトラウザーズも、それぞれが大人の女性が淑女的に在る姿に見せてくれる、代え難い存在なのですね。
そしてインナーにも(この二つのブランドとは違った角度から)拘りを持つブランドがあります。
それがデンマークのブランド”by basics”です。
このブランドはエシカルでサスティナブルな物作りを進める、現代的なブランドで、天然素材以外を使う事が無く、またその天然素材にも品質を求め、他では得られる事の無い独自の品質管理などを行っている今日の世界に在るべき姿を持っています。
ウールやシルク、リネン等、様々な素材に特化したアイテムを作りだすby basicsが作る”コットン”をベースにしたサブネーム(ブランド名になっています)が、今回ご紹介する”cotton sense”(コットン・センス)。
上質なコットンの細い繊維だけを撚り合わせて作られた、このAラインのカットソーは、先ず形で立体感や女性らしさを感じ、次に触れてみて更に驚くほど高い品質を感じさせてくれます。
使用しているコットンの糸の細さもさることながら、それらから作られるサラリとした肌触りは、表面の艶やかさからは想像出来ない、まさに春夏に相応しいドライなタッチにも関わらず、ギュッと生地を握ってみると、そこには確かにコットンらしい柔らかさと弾力性がある事を感じるのです。
その優れた素材を感じると、如何にby basicsと言うブランドが”何を求めて”いるかが直ぐに伝わって来ます。
またシルエットにも女性らしい美しさと立体的な表現が盛り込まれている事が直ぐに伝わって来ます。
(写真:トップス/cotton sense、スカート/Max Mara)
大抵のカットソーは多くの店舗で棚に畳まれている事が多く、こうした立体感を感じる事が難しいのですが、このブランドのカットソーには平置きの時にでさえ、「何かが違う」と思わせてくれる、なにか特別な物を発している様に感じさせます。
この高品質で優れたカットソーに今回当店が用意したのは全4色のラインナップ。
全ての色が使い易く、またインナーとしても単体利用でも、存在感のある色のバリエーションにしています。
特に深すぎず、浅すぎず、その絶妙なサジ加減で開いている胸元のUネックのカットは、一着でもレイヤーしても女性らしい美しいデコルテを演出してくれそうです。
こうして、先のBARBAやINCOTEXとは、また違った志向角度のby basicsのカットソーは、時代性にマッチした物作りと、女性的な美意識が同居した、他とは違った存在価値を生み出す稀有なブランドと言えます。
この優れた拘りがアンダー1万円(6,600円+tax)で購入出来ると思うと、そこにはヤハリこのブランドの企業努力が大きく見え隠れしています。
ちなみにこのブランドのアイデンティティとして、
無駄に物を作り過ぎない
と言う一つのテーマに基づいて物作りが行われている為、小ロットで必要な(オーダー)量の分だけ物作りを行うと言う、企業姿勢にも素晴らしい努力が在ります。
エシカル、サスティナブルと、SDG'sを掲げて展開するブランドが徐々に増え続けている中、それぞれのブランドが考える物作りへの在り方や、考え方によって、これまでとは違った”洋服への価値観”が生まれ始めている事は確かです。
安価な物を沢山購入して御洒落を愉しむ時代から、本当に欲しいと思える物にじっくり投資をする御洒落の姿を、当店は改めて皆様に発信できればと思っています。
本当に拘りを以て作られている物には、必ず則したヒストリーが在ると言うことですから。
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