遅咲きの梅がようやく蕾を開き始め、街中にも春の足音が聞こえ始めました。
そんな春の陽気に誘われながら、今週も先週に引き続き沢山の新作が到着を進めています。
今日は予てから顧客様方に口頭でアナウンスさせて頂いておりました『Agnelli & Sons』の新プロダクトがスタート。
これまでジャケットやコート、スーツ、パンツ、スカートと重衣料を中心に、様々なアイテムを作り続けて来た弊社のプロダクト「Agnelli & Sons」ですが、いよいよ今シーズンからはシャツに着手。
これまでも様々なカミチェリア(シャツの仕立て屋)に別注を繰り返して来た当店ですが、それらには魅力ある物が作られるのと同時に弊害も少なく在りませんでした。
そんな中辿り着いたのが、今回取り組みをさせて頂いている企業様です。
「シャツ」と一口に言っても、その種類は様々です。
長らく当店にお越し下さっているお客様の中には、耳が痛い程聞かされている(多々)お話も在ろうかと思いますが、その作り一つ、生地選び一つによって、大きく左右されるのもシャツです。
そんな細分化されたシャツというカテゴリーの中で、今回当店がオーダーしたのは
フレキシブルに使えるシャツ
です。
当たり前の様に聞こえるフレーズですが、実際、どんな物にも合わせようと思うと難しかったりするのが女性のシャツ。
そこで、今回のAgnelli & Sonsとしてファーストデリバリーに選んだのは、オンスタイルに使えつつも、ジーンズを中心としたスタイルに「ぴったりマッチすること」がテーマのシャツです。
そんな中で生まれたのが今回の2種類。
一つ目はホワイトのフレスコ(バスケット)コットン素材を使用した、カッタウェイカラーのもの。
今回ベースとして採用しているカッタウェイカラーは、大きくサイドへ逃げるように広がる衿型の為、その呼び名となっているのですが、実際女性の装いの中で、タイを締める訳でもなく、また衿を開けて着る機会が多い分、この衿型が使い易い事は、もう言わずもがなですね。
それらの衿型に、芯地を排する事で生まれた、とても軽やかに弧を描く衿先、そして衿腰を感じさせない柔らかな感触が、今回のフレキシブルに使えるシャツとしてのテーマ(の一つ)。
光沢が生み出される高品質なコットンは、この織目によって更に凹凸と共に増し、日常の装いに上品且つ高級感を与えてくれる物に仕上がっています。
その他にもこだわったディテールは数あれど、『先ずは「白」を持たずして始まらない』と言う一枚に仕上げています。
そして、もう一つが、英国の高級シャツファブリックメーカーである『THOMAS MASON』社の生地を採用したクレリックシャツです。
通常クレリックシャツと言えば、衿と袖に白の部分を連想するのですが、敢えて衿のみに施す事によって、より多様性を生み出す一着として提案しています。
こちらも同じくカッタウェイカラーに仕上げ、芯地を排した柔らかな仕上がりになっています。
またボタンにも色の統一感を齎すべく、ダークネイビーのボタンを採用し、全体のトーンの邪魔をしないよう、細部にも手を入れています。
更にこの写真でもお分かりの様に、通常女性物のシャツには剣ポロが短い(或いは付かない)物も多いのですが、私達はシャツにはシャツとしてのディテールやメリットが、きちんと生まれる様、剣ポロも長さを指定して誂えています。
クレリックシャツもオンスタイルへの用途は勿論ですが、ジーンズとの組み合わせは、古くから当店が皆様にお勧めしている、ある種の定番スタイル。
今回のTHOMAS MASONの高品質な生地、そしてそこに含まれた、独特なブルーのストライプから生まれる上品な色合いは、なかなか写真ではお伝えし切れない程、綺麗な仕上がりです。
ところで、皆様一度は耳にしたことのあるTHOMAS MASONの名前、実際はどんなファブリックメーカーなのかご存じでしたでしょうか。
THOMAS MASON(トーマス・メイソン)は、1796年に英国のランカシャー地方で生まれたファブリックメーカーです。
「シャツ生地の起源」とまで称されるTHOMAS MASONですが、元々羊毛の紡績を主に行っていました。
その後作り出す生地のクォリティの高さから、1850年代にはヴィクトリア朝時代の英国王室など上流社会に広まり、紳士服地としての確固たる地位を築きました。
(ロイヤルワラント=英国王室御用達、の称号も授かっています)
以降、最新設備が整ったイタリアの三大紡績企業である『Albini』(アルビニ)社によって買収され、長年培われたTHOMAS MASONの技術はそのまま今も受け継がれ、世界最高品質と呼ばれるエジプト産の超長糸綿を使用した糸など、高密度で肌触りに優れた生地を作り続ける等、今も尚、世界最高品質としてその名を轟かせている企業です。
そのクオリティの高さは1850年代ヴィクトリア朝時代の英国王室をはじめとする上流社会に広まり、紳士服のエレガンスとして確固たる地位を築きあげ、ロイヤルワラント(英国王室御用達)の称号を授かるようになりました。
現代では最新鋭設備が整ったイタリア3大紡績企業 Albini社に買収されましたが、長年培ってきたThomas Masonとしてのクラフツマンシップは受け継がれ、世界屈指のエジプト産超長綿を使用した糸を、高密度に打ち込んだ肌触りとコシに優れたその生地は、紛れもなく世界最高品質と言えるでしょう。
世の中には細い番手の糸を得意としている同じく高級ファブリックメーカーの「CARLO RIVA」や「ALUMO」などが在りますが、実用的で現実的な生地として、平均100番から140番手双糸の糸を主に作るTHOMAS MASONは、シャツ作りに於いて欠かせないファブリックメーカーの一つになっています。
今回使用したストライプの生地も、非常に艶やかで滑らかで在りながら、しっかりとしたハリも持っている等、実際に触れてみると、その素晴らしさが伝わります。
今回新たにスタートした当店Agnelli & Sonsのプロダクトを是非その目で確かめてみて下さい。
きっとそこには新たなステルス・ウェルスが感じられるはずです。
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