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徐々に秋めく今月終盤。
暖かな珈琲が心地よく感じられる週末になりました。
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スタイルにも秋の装いを求めてご来店いただく方々の多くが、「この冬をどんなスタイルで過ごそうか」など思い思いの服装を描き、店頭にいらっしゃっています。
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季節的にも少しずつニットを揃えたくなる時期になり、本格的な寒さを想像するにはまだまだ先と思える今ですが、店頭にはALPHA(Women's)やJeordie's(Men's)、Circolo1901(Men's)などの新作ニットの動きが目立ち始めています。
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とかくお子様をお持ちの方、或いは行楽の季節になる今月はカジュアルなスタイルが増えるため、粗野感を感じるローゲージやミドルゲージのニットをお買い求めいただくケースが増えておりますが、今シーズン、当店のトピックとして切り離せないのが、ウールパイルや圧縮ウールなどによるニットたち。
すでにMen'sのCircoloなどでご覧いただいている方もいらっしゃると思うのですが、まるでタオルの様なループ状の編地を持つウール素材のニットが非常に目立つ今シーズン。
そのパイルに匹敵する勢いで人気の高まりを見せているのが、このニットの様な非常にしっかりとした編地を持った圧縮ウールによるニットたちです。
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通常、ジャケットやコートなどにみられる圧縮ウールとはイメージが異なり、柔らかくあり、しなやかさとストレッチ性を両立させた特殊な素材には、温かさとデザイン性の二つを持ちあわせるメーカーは意外と少なかったりします。
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もともとALPHAにはMAX MARAのニットデザイナーと言う前身があるがゆえ、こうしたデザイン性を持ったニットアイテムが古くから存在しています。
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一見似ているように見える素材も、実際には混率が異なったり、風合いが異なったりと、微細な違いがスタイルアップへの大きな差になったりすることも多く、細かなディテールに目を向けると、非常に様々なニットがそろっていることに気づかされると思います。
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私たち大人の世代にとって、冬はレイヤードや冬のスタイルを楽しめる格好の季節でもあると同時に、寒さ対策も重要なファクターの一つ。
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こうした暖かさとデザイン性から成る女性のアイテムには、まさに理にかなった必然と言える存在かも知れません。
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多くの場合、ジャケットやパンツ、スカート、そしてシャツやワンピースなど布帛にこだわりを求められることが多い日本のファッション事情の中で、ニットなどの絨毛素材に拘りを持たれる方は、まだまだ名前至上主義が先行しているように思えますが、実際ニットなどの絨毛製品に、どんな拘りを持ってよいのか分からない方も少なくないかも知れません。
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これはMen'sも同様で、日ごろシャツやジャケットを制服的に着用する場面の多い企業人にとって、ニットはウィークエンドや真冬のミドルインナーと成り替わる節も否めません。
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その結果、優先すべきアイテムから、第2、第3のアイテムへと格下げされていくことの多いニットアイテムに、求めるものが単にカシミアである、とか、アルパカである、とか、知識の範疇で得る高品質の獣毛に傾倒する傾向もまた少なくありません。
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では、どんなものに拘りを持つべきなのか? それは個人の嗜好や好みのスタイルにもよるため、一概に断言はできませんが、日本であまり取りざたされることのない、意外な高品質の素材が欧州にはあります。
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それは既にストールなどには使われているカシミアタッチのアクリル繊維やモダールなどの柔らかく質の高い繊維たち。
一般的には安価なイメージがついているこれらの繊維も、数年前から劇的に進歩を続け、大きく様変わりした質の高いアクリル繊維もあります。
例の一つとして、皆さまご存じのHERNO社の使用する中綿の中には、ポリエステルを主成分とする「ダウンより暖かく、ダウンよりも軽い」繊維が使われているハイテックダウンが使われているものが既に人気となっています。
これは、多くの方が「HERNOだから」と気づかずに着ていることもあるかも知れませんが、実際には某アウトドアブランドにもダウンの限界を超えるフィルパワーを持つ中綿繊維も存在し、今やIT技術並みに繊維の進化は進み続けています。
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また、ジャケットに使われるファブリックの混紡素材にも、こうした繊維は使われており、大手ファブリックメーカーを筆頭に、現在人気を博している多くのブークレ素材にも使用されています。
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このテーラードジャケットはMen's、Jeordie'sの物ですが、モヘアやアルパカなどの他、化学繊維を含む4者混紡のブークレを用いており、暖かさはもちろんのこと、しなやかで伸縮性と生地の丈夫さを持つなど、実にニットを得意とするJeordie'sらしい素材の使い方が成されています。
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こうして、多くの方(日本人)が誤解している既知の概念を覆すような素材、商品は、現在山ほど存在しています。
進化するのはITや科学技術だけ、と思っている方、意外に多いような気も致しますが、古くから手法を変えずに貫く生産方法を持ちながら、化学的に進歩する生地や糸を認め、こだわりの一つに加えることによって、それまでのスタイル認知が大きく変わっていくことも在るのが、ファッションでもあります。
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これから秋冬のスタイル、或いはニットや生地物をご検討いただく方も、是非こうした素材の特徴や細部に目を配ってみることで、意外な発見があるかも知れません。
是非、今年の秋冬は「新たなスタイル」「新たなディテール」そして「新たな素材」へトライしてみてはいかがでしょうか。

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